











港の見える丘公園にあるイギリス館は、昭和12(1937)年に上海の大英工部総署の設計によって、英国総領事公邸として、現在の地に建てられる。昭和44(1969)年に横浜市が取得し、1階ホールはコンサートホールに、2階集会室は会議等に利用されており、平成14(2002)年からは2階展示室と復元された寝室を一般公開している。
《アクセス》
JR京浜東北線 石川町駅 徒歩17分
《住所》
横浜市中区山手町115-3
《電話》
045-623-7812
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/yamate-seiyoukan/

港の見える丘公園にあるイギリス館は、昭和12(1937)年に上海の大英工部総署の設計によって、英国総領事公邸として、現在の地に建てられる。鉄筋コンクリート2階建てで、広い敷地と規模の大きさは、東アジアにある領事公邸の中でも、上位に格付けられる風格のある施設となっている。コロニアルスタイルの建物は主屋と付属屋とが連結し、主屋の1階の南側には西からサンポーチ、応接室、食堂が並び、広々としたテラスから芝生の庭につながっている。2階には寝室や衣装室が配置され、広い窓から庭や港を眺望できる。地下にはワインセラーもあり、東側につく付属屋は使用人の住居として使用された。
玄関脇には、はめ込まれた王冠入りの銘版(ジョージⅥ世の時代)や、正門脇の銅板(British Consular Residence)が、旧英国領事公邸であった由緒を示している。
昭和44(1969)年に横浜市が取得し、1階ホールはコンサートホールに、2階集会室は会議等に利用されている。また、平成14(2002)年からは2階展示室と復元された寝室を一般公開している。
建物全体は総じて装飾を控えたシンプルな意匠で、同じ昭和戦前期のイギリス総領事館(横浜開港資料館旧館)などにも共通する洗練されたモダンな作りになっている。東西に長い建物は南側に庭が大きくとられている。
また、玄関左側の外壁に掲げられたレリーフは王冠の下にアルファベットのGRとⅥが組み合わされイギリス国王ジョージ(ラテン語表記Georgius Rex)6世の治世下に建てられた事を示している。
当時のタイル貼りの床面が残されたサンルームは、窓が大きく取られた明るい空間となっており、復元された2階寝室西側にはスリーピングポーチがあり半円形のバルコニーに出ることができる。
なお、台所にある巨大ガスコンロは今もなお現役で使用されている。
幕末の開港以来、横浜には各国の領事館や領事公邸が置かれてきたが、建設当時の建物で現存するのは、このイギリス館と英国総領事館(横浜開港資料館旧館)の2棟のみである。いずれも横浜市指定文化財として保存されているが、昭和40年代まで現役で使用されてきたことや、その後横浜市の公共施設として整備されたことが、現在に伝えられた大きな要因であろう。
【関連周辺投稿】
山手111番館