


ベーリックホールはイギリス人貿易商B.R.ベーリック氏の邸宅として昭和5(1930)年に設計された。第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、昭和31(1956)年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付され、平成12(2000)年まで、セント・ジョセフ・インターナショナルスクールの寄宿舎として使用されていた。
《アクセス》
JR京浜東北線石川町 徒歩14分
みなとみらい線元町中華街駅 徒歩10分
《住所》
横浜市中区山手町72
《電話》
045-663-5685
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/yamate-seiyoukan/


現存する戦前の山手外国人住宅では最大規模の建物で、設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガン。モーガンは山手111番館や山手聖公会、根岸競馬場など数多くの建築を残している。600坪の敷地に建つベーリックホールはスパニッシュスタイルを基調とし、外観は玄関の3連アーチや4つの葉状の文様のクワットレフォイルと呼ばれる小窓にオレンジ色のスパニッシュ瓦屋根。外壁は白あるいは薄いクリーム色を使用しスパニッシュスタイルの様相をよく表している。
また、ポーチ右手のテラスでは煙突を露出させ一部をアーチ状にくり抜きライオンの吐水口の意匠がある壁泉にしている。
華麗なアイアンワークが施された装飾扉を開けると内部は、白と黒の市松模様が美しい玄関ホールとパームルーム、化粧梁組天井の広いリビングや、アルコーブのある重厚なダイニングルームがある。
2階には寝室などプライベートな空間があり、各寝室には専用のバストイレなど充実した設備が備わっている。なかでも令息の寝室はフレスコ技法を用いた青い壁に当時の左官技術が再現されており、建築学的にも大変貴重な建物である。
平成13(2001)年、横浜市は建物が所在する用地を元町公園の拡張区域として買収するとともに、建物については宗教法人カトリック・マリア会から寄付を受け、復元・改修等の工事を経て、平成14(2002)年から建物と庭園を公開している。