横浜市 ブラフ18番館

山手イタリア山庭園の一廓に移築されたブラフ18番館は、関東大震災後に山手町45番地に建てられた外国人住宅。戦後は天主公教横浜地区(現カトリック横浜司教区)の所有となり、カトリック山手教会の司祭館として平成3(1991)年まで使用された。
《アクセス》
JR京浜東北線石川町 徒歩7分
みなとみらい線元町・中華街駅 徒歩14分
《住所》
横浜市中区山手町16
《電話》
045-662-6318

平成3年横浜市が部材の寄付を受け平成5(1993)年に、山手イタリア山庭園内に移築復原したもの。館内は震災復興期(大正末期〜昭和初期)の外国人の暮らしを再現されている。
横浜山手は、山手本通りとワシン坂通りの尾根道を中心に発展した。居留外国人からはブラフ(切り立った崖)と呼ばれていた為、ブラフ18番館という名称はブラフ(山手)18番地に立つ建物の意味なのである。
建物は木造2階建てで、外壁は関東大震災の経験を活かし防火を考慮したモルタルを吹きつけたスタッコ仕上げになっている。
外観は正面に中央にベイウィンドウが設けられ、1階2階とも張り出しており、1階2階の境界部分に装飾されている緑の縁がアクセントとなっている。真っ白なドイツ壁に緑色の鎧戸、赤茶色のフランス瓦の屋根、右脇に付柱左にはトスカナ式の柱を立てる玄関ポーチ。玄関ポーチの上はバルコニーになっている。
背面は1階の開口部分を全面に使い、サンルームとなっている。
サンルーム上2階部分にはバルコニーが設けられている。
ブラフ18番館は、ほかの西洋館に比べ比較的に小さい建造物にはなるが、変化に富んだ外観をしているのが特徴である。
中に入ると、中廊下がありその周りに各部屋が配置されている。1階には、食堂、居間、サロン、サンルームがあり、2階には3つの寝室がある。
内装は各部屋共通し、華美な装飾は無く全体を漆喰で塗りあげている。サロンと居間は背中合わせで暖炉が配置され、煙突を一つにまとめる工夫がなされている。マントルピースは草花の彫刻の木製のものが使用されている。
中廊下の欄間の飾り、階段の親柱、玄関上のテラス、2階バルコニーの鋳鉄の意匠は細かい装飾がなされており、全体的には質素な内装ながら目を引く部分である。
ブラフ18番館は、関東大震災前の外国人住宅の特徴をそのまま受け継いでいる住居であり、一部の部材は震災で倒壊した家屋のものを利用していることが調査でわかっている。この洋館は、震災でほぼ全てを失ってしまった横浜山手の外国人住居を知る上で大変貴重な建物である。

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