鎌倉市 鎌倉文学館

寄贈された前田利為侯爵の鎌倉別邸を鎌倉市が文学館として開館させた。国の登録有形文化財に指定されている。
緑豊かな庭園には、バラ園もある。
《アクセス》
JR鎌倉駅より江ノ電に乗り換え 由比ヶ浜下車 徒歩7分
JR・小田急藤沢駅より江ノ電に乗り換え 由比ヶ浜下車 徒歩7分
《住所》
鎌倉市長谷1-5-3 
《電話》
0467-23-3911
http://kamakurabungaku.com/index.html

鎌倉文学館は、昭和60年 に鎌倉市が寄贈された旧前田利為別邸を使用し開館された。前田家は加賀百万石の大大名の末裔であり、東京駒場には本邸も現存している。皇族と華族は明治の初め新国家形成の核として東京に本邸を構え、先祖ゆかりの土地や保養所に別邸を構えるのが通例だったため、前田家の場合故郷の金沢のほか、鎌倉と軽井沢に別邸を持っていた。
前田家が鎌倉に別邸を持つこととなった経緯は、ベルツ(日本近代医学の祖)が前田家の居候で、ベルツが鎌倉を保養所として高く評価していたからである。
鎌倉別邸は大正12年の関東大震災で倒壊し、再建している。昭和に入り、世の中に不穏な空気が流れるようになり、東京でも5・15事件や血盟団事件など特権階級をねらった事件が相次いだため、華族の身を案じた利為が鎌倉に本居を移す計画から、鎌倉別邸の再建に本腰を入れたようである。
設計は前田家お抱えの渡辺栄治、工事は前田家懇意の竹中工務店が手がけている。
鎌倉文学館に向かう際、招鶴洞と記されたトンネルを抜けると景色が途端に明るくなり芝生の庭と南面に立つ洋館にたどり着く。
建物の構造は、鉄筋コンクリート造りの平屋に木造2階建を乗せた3階建てになる。居住スペースは2階より上で、1階には厨房や倉庫、女中室などが配置されていた。駒場本邸と比べるとコンパクトな作りとなっている。
建物南側の庭には2階テラスから直接降りることができる。
外観は、青色のスパニッシュ瓦を使用した切り妻屋根と、明るいクリーム色の外壁で統一され、第2第3寝室には八角形の塔屋風ベイウィンドウが使用されて外観のアクセントとなっている。
内部は、細やかなデザインが美しいステンドグラスが施された丸窓や六角形窓が取り入れられているが、内装は直線や単純な図形を基調としたアール・デコに日本の意匠をミックスさせたあっさりとした仕上げとなっている。

【関連投稿】
東京都目黒区 旧前田侯爵邸


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください